屋根のない美術館と呼ばれるフィレンツェの街並み。パリもそう呼ばれているが、パリは華やかさ、フィレンツェは落ち着きか。








小春日和のヌクヌクした日曜日。やっと海外出張の疲れが取れ、お昼頃次女の高校時代の同級生二人も参加した東飯能の百貨店での「飯能物造り展」を最終目的地にして、秋深まる武蔵野へ。
圏央道鶴ヶ島インターで降り、日高方面にハンドルを切った。しばらく行くと交差点にJAの看板を見つけ
かみさんに買い物でもしようかと提案し、案内にそって車を進めた。
駐車場に着くと太鼓の音が聞こえてきた。音に誘われ広場に向かうと、高倉ふるさと祭りが開催されており、お囃子と太鼓に合わせてコミカルに踊る餅つき踊りや、今では使われることもない発動機を回して楽しむ発動機愛好会のお年寄りの何とも言えない満足そうな笑みに、元気をいただいた。出店でお蕎麦や焼き餅を食べ、孫に竹とんぼ、味噌と醤油に青梅煎餅を買い、JAで野菜を中心にお置物。
素朴なお祭りだったが、偶然の出会いと美味しそうな食材が手に入り、嬉しいひと時となった。何処へいっても偶然出会うお祭りやカーニバルは、気分が高揚して楽しくなってしまう瞬間だ。
お互い笑顔のうちに飯能方面にアクセルを踏んだ。八高線の踏切を渡り車は高麗川駅を通過すると、まもなくしてナビに宮沢湖が出てきた。そう言えば子供達を連れて昔来ただけなので寄ってみようと、予定を変更した。
湖には多くの釣り人と散策目当ての人達が来ていた。湖畔のハンモック・カフェでコーヒータイムを取りつつ、私はカメラを持って釣り人が並ぶ桟橋まで撮影に。
桟橋では20?も無いほどの可愛い釣竿で魚釣りをしている人が何人もいて、後から聞くと、宮沢湖ではヘラブナだけでなくワカサギ釣りも盛んだそうで、今日はその竿でワカサギ釣りの大会が開かれていた。湖畔ではその釣竿の販売も併設されており、掌に入る小さな電動リールまであった。
大会では、3時間半で最高500匹釣り上げた人がいたそうで、因みに平均250匹は釣ったようだが、初心者は2匹止まりの人もいる。どうやら繊細で奥の深い釣りのようだ。釣り場の管理事務所にはレンタルの竿もあると聞き「それなら私もチャレンジしたい」と、かみさんが目を輝かせていた。
何にでも興味をもつのは良い事で、老後の楽しみは増やして置きたいものだ。
新鮮な空気と秋空を映し出す湖面に気分転換をさせてもらい、当てのないドライブを終え目的地の百貨店へ
と向かった。
展示会は6階の催事場で開かれており、一番目の前にリマちゃんの作品が奥に仁美ちゃんの作品が彼氏と共同で展示していた。レジの前を通りかかると「舞ちゃんパパだ」と、リマちゃんに声をかけられた。さらに「これから舞ちゃんも来ますけど、待ち合わせですか?」と。
どうやら、依頼された同級生の家族写真の撮影を飯能でしていたようで、撮影を終え皆で駆けつけてきた。思わぬ出会いにお互い驚きを隠せなかったが、今日は嬉しい偶然が重なった。
二人の作品を買い上げお茶をして娘と別れ、帰宅途中で夕食をと思った時に、そう言えばとヒラメキが。何度かそのレストランの前を通ったことがあり気になっていたイタリアンのお店に寄ることを提案し、かみさんは快く同意してくれた。
そのレストランは、お洒落な雰囲気を醸し出すトラットリアのプリマベーラ。イタリアンサラダに辛めのペペロンチーノとクワトロフォルマッジョを注文したが、中でも四種類のチーズが程よく配合されたピザは、店構え同様満足のいく美味しさだった。
三連休でたった半日だけのレジャーだったが、気分転換と豊かな気持ちをいただき、充実した時間を過ごすことが出来た。私の好きな小春日和に感謝です。