優大との一年前からの約束で、長女家族と長野にクワガタ採集へ。
土曜日は生憎の雨模様。北海道の経験を活かし道の駅に併設された温泉で時間を過ごして、高峰高原にあるあさまの森オートキャンプ場に。
ナビでキャンプ場を目指すと、覚えのある高原の案内看板が現れ、急に古い記憶が蘇ってきた。友紀が小学校
5年の夏休みに、家族で小諸にある知人の別荘に泊まり、高峰高原に遊びにいった。高原には夏の花が咲き乱れ、その可憐な美しさに何回もシャッターを切った。
娘は私の撮った花を図鑑で調べ、夏休みの宿題だった自由研究として纏め提出した。娘も思い出したように、先生の評価が「お父さんの写真が綺麗だった」と、苦笑い。その娘も今では二児の母親。しみじみ時が経つのは、速い。
青空が望めた翌日は、森のイオンを吸い好きなコーヒーを飲みながの朝食。幸せな瞬間。問題が発生したのはその後。
お孫ちゃんも楽しい時間を過ごし、いざクワガタ採取にとアクセルを踏んだが、昨日の雨でぬかるんでいたのだろう、後輪が空回り。車を前後させながら脱出を試みたが、ニッチもサッチもいかない。そこに管理人さんが通りかかり、手助けしてくれた。最初は古着をタイヤの下に敷いてトライしたが旨くいかず、重機を使って牽引することに。
働く車が大好きな次男の優剛は、重機が来るのを大喜び。車は難なくぬかるみを脱出。管理人さんのご好意で重機の運転席に乗せてもらった優剛は、得意満面の笑顔。これもまた思い出に。
佐久平での肝心のクワガタの採取は、残念ながら成果が無かったが、カブトムシドームで、観察したり手に取ったりで、多少は満足できたようだ。
今回の旅行で、思わぬ嬉しいことが。
キャンプ場の帰り道で、日本の棚田100選に選ばれている宇坪入の棚田と旧家、遠くに信州の山並みが連なった景色が、目の前に現れた。まさに私の好きな日本の原風景といった趣だったが、助手席に座っていた優大が「この風景と古い家は、僕好きだ」と。
小学校3年生としては、余りにも渋い。ゲームやアニメに夢中な今時の子供だと思っていたし、まさか私と同じ感性を持っているとは。驚きの発言に、いずれ二人で田舎巡りでもしたいものだ。老後の楽しみが増えた。