帰りのモノレールで、首が折れんばかり頭を下げて熟睡している青年がいた。
よほど眠たかったのだろうが、誰にでもある経験だ。
ただ幸いに、終点までの区間が短いので、乗り越しても大したことはないが
30代の頃グッスリ寝込んで、上尾で下車するところを夢心地で目が覚めたら群馬県の高崎だったことがある。
真夏だったので、駅のベンチで時間をつぶし、始発に乗って朝帰りした。
かみさんに事の顛末を話したところ、ご苦労さんと笑われた。
少しは朝帰りを疑ってくれてもいいのだが、直感力の鋭いかみさんは、正直な話だと直ぐに見抜いてくれた。
以来、その時の直感力を信じて調子よく今日まで来たが
私たち夫婦を知っている人は「奥様に、掌で転がされているに決まっている」と、お笑いだろう。