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暗がりに灯りをともすカンテラのような、干からびた瓜を見つけた。
カンテラとは、蓋を切り取った空き缶に蝋燭を立て、懐中電灯の代わりとして使う代物。
幼いころ夏の度胸試しには、つき物だった。
このカラス瓜、鳥が中身を突き、そのまま干しあがったのだろうか?
手を翳したら、炎の温かさが伝わってきそうな気がした。
自然は、時として可愛い悪戯をする。