一夜明けたアドリア海。
岩礁と灯台に朝日が当たり、コバルトブルーの海を白い帆を揚げたヨットが美しいコントラストとなって、漂っていた。なんと清々しい朝か。
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次女を川越でピックアップし、飯能の骨董店レファクトリーへ。店主がイギリスから新たに仕入れてきた品を目当てに、お客さんが訪ねてきていた。
かみさんと娘は食器が気に入った様子で、慎重に吟味していたが、私はフランスの車メーカープジョーのコーヒーミルに目がいった。1950年代の代物で、私の生まれた年代と一緒。乗ってる愛車もプジョーRCZとくれば、買わないわけにはいかない。粋な出会いとなった。
夕食は骨董店の店主の紹介で、近くのアラビアン料理のお店カールヴァ−ンへいったが、飯能河原渓谷の断崖にこんな素敵なレストランが存在するとは、夢にも夢にも思わなかった。
ビールは店内に併設されたブルワリーで醸造しており、ワインも豊富で、メニューに一度飲みたかったレバノン産のワインシャトー・ヘリテイジがあったので、迷わず注文。どうやら、ワインは直輸入しているらしく、このお店以外では飲めないし購入も出来ない貴重品だ。
2011年のカベルネ・シラーの赤ワインを堪能しつつ、かみさんと娘が選んでくれた料理に舌鼓を打った。クスクスやレンズ豆など懐かしい料理に、イスラエル、シリア、アンマン、モロッコなど中近東諸国での思い出が頭を過ぎる。
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6年前に来た時より目立たなくなったが、ザグレブ市内には悪戯書きが目に付く。悪戯書きもプロが描けばアートの一つになるが、そうでないと景観が台無し。
若者たちが、独立戦争の心の痛手を引きずってそのはけ口に悪戯書きがと、ガイドされたことを思い出した。
目立たなくなってきたのは、消した努力もあるが、心の傷が癒えてきたからだろう。また経済が豊かになっている証でもある。
棲家にオキッパにしている軽のココアは好みのデザインとはいえやはり軽の非力から、伊豆の山巡りはアクセルを踏み込んでも苦しく「急な坂道発進も不安」と、かみさんが。
その不安解消に、豊洲のシトロエンでC3SHAINを新しい家族に迎えた。
淡いグリーンとホワイトのツートンが上品でいて今っぽいところと、斬新なデザインに夫婦で一目ぼれ。雨の中を乗って帰ってきたが、快適な乗り心地にかみさんも笑顔。棲家に行くのがより楽しくなった。