昨晩9時56分本当に安らかな顔のまま、母が逝った。1月1日の誕生日をまじかにして。享年89。
遺漏などすべての延命処置を拒んでいた母の望み通り、緊急入院してからまもなくして点滴や酸素吸入の管を外して、一週間目のことだった。
病室の窓から望む富士山は、母が生まれ育った静岡県のシンボル。意識のない母に見ることは叶わなかったが、夢の中で幼い頃の自分に戻って両親兄妹と楽しく過ごした日々を、想い浮かべていたに違いない。
入院中は痛みを訴えるような仕草もなく、ゆすると瞼を上げた瞬間もあったが、時々鼾をかきながら気持ち良さそうに寝ている姿からは、そうとしか想えなかった。
まさに残した子供や孫に手本を示すような大往生。1月4日の告別式は、感謝の気持ちと笑顔で亡き父のもとへと送り出してあげたい。
心からの合掌。そして、ありがとうを。