時折ぱらつく花散らしの雨が肌に冷たい日曜日。
義姉の三回忌の法要が、桜が散り始めた中でしめやかに営まれた。
二年前の葬儀の時は、抜けるような青空と桜のコントラストが眩しい中での葬儀だったことが、脳裏を過る。
これからも桜が咲く度に故人を偲ぶことだろうが
お墓に塔婆供養とお線香をあげに行った際、突然義兄が煙草を吸い始めた。
よほど我慢していたのだろと思ったら、その煙草をお線香と一緒に手向けたではないか。
ビックリして義姉は煙草を吸っていたのですかと聞くと、三日で一箱位のペースで吸っていたようだ。
私の前で吸ったことがないので、私だけがその事実を知らなかった。
昼食の時に、献杯の音頭を取ってほしいとたのまれたので
今の今まで騙されていたと遺影の前で話をしたら、皆の笑いを誘う挨拶になってしまった。