野方にいる次女の住まいに立ち寄り、深夜3時に帰宅した。
ゴールデンウィークの前半戦は記録的大雨で、伊豆の天城は600ミリを超す雨が降った。
雷鳴もとどろき大半の時間を部屋で過ごしたが、二日目に半日だけ陽が差したので、伊東に買い出しに行った。
出かけたのがお昼前だったので、どこかで昼食を取ろうと旧道にハンドルを切る。
ここにしようか、あそこにしようかと迷いながら走っていると、かみさんがあら煮を食べたいと言いだし
川奈の海女の小屋に寄ることにしたが、お店の前に私の好物生しらすの旗がなびいており、喜んで車を停めた。
伊豆高原に棲家を設けた理由は、海に山に温泉の三拍子が揃っており、中でも美味しい地魚を食べられることが心を動かした。
自宅の埼玉県は海なし県で、スーパーの店頭で朝獲りの生しらすが並ぶことはなく、これを食べられるだけでも伊豆にくる甲斐がある。
相模灘に面した川奈と言えば、ゴルフ好きの人は憧れのシーサイドコース川奈ゴルフ倶楽部を連想するだろうが
鎌倉時代日蓮流罪された地として宗教家の間でも名高い。
日蓮は国を憂い、時の鎌倉幕府に「立正安国論」を執筆して諫言したところ、国主北条時頼の逆鱗に触れ流罪となった。
宗教の是非はともかく、混迷する現在の日本を舵取りする国会議員に、強力なリーダーシップを発揮して国民に希望を与える人が見渡らないのは悲しいことだ。
日蓮は今もお墓の下で、そんな日本を憂いているかもしれない。