一昨日高松をとんぼ返りし、深夜まで飲み歩き、自宅に着いたのが三時半。
二時間ほど寝て、昨日は金沢を日帰りした。短期間なら、まだまだジイジも若いか。
金沢へは、自宅の上尾から大宮に出て新幹線で越後湯沢に行き、ほくほく線に乗り換えるが
長いトンネルを抜け新潟に入ると、いまだ根雪に包まれて暮す越後の山里が広がる。
ほくほく線をひた走る特急はくたかは、やがて糸魚川北陸本線に入り、桜咲く日本海沿岸を下り金沢へと。
羽田から小松に飛んで、金沢という手もあるが、自宅からだと到着時間に大差なく、電車移動も乙なものだと、毎度仕事に託つけた車中旅。
加賀百万石金沢は、伝統が色濃く残る美しい街。
河原で美味しそうなお弁当を広げる中学生、ベンガラ格子の古い家並み、散る桜が似合う路地裏。
伝統を守り続ける心の豊かさは、その土地に暮す人達の最高のおもてなしとなって、旅人を癒してくれる。

そう言えば、写真学校で学んでいた時代に、撮影のアルバイトで金沢に来たことを思い出す。

伝統工芸の彫金を操る匠を撮影したのだが
作業風景だけでなく、雰囲気作りに、雪のちらつく中を和服に和傘をさしてもらい、ベンガラ格子に囲まれた茶屋町で、カメラに収めたことを。
懐かしいが「光陰矢の如し」の40年。いまだ、写真と文章の腕は、半人前。