昨年も妻と末娘で感動した中国で一番人気の観光地九寨溝。
澄んだ水と勢いを増す滝の饗宴は、見る物を虜にする。
と、そこまでは良いのだが、18時40分発の飛行機で九寨溝に行くため16時に空港へ。
チェックインを済ませ、搭乗口に向かい改めてフライト掲示板を見ると、そこには遅延の二字が。
どうやら天候不良らしい。九寨溝空港の標高は3500メートルの高地にあり、山の天気は変わりやすいのが常。
何れ回復するだろうと、気楽に待っていたが、一向に搭乗案内がない。
そのうち、航空会社から夕食代わりのお弁当が配られた。
これは持久戦だと覚悟したが、毛布まで配られ20時を過ぎても遅延の文字は消えない。
あげく、飛ぶかどうかの結論は23時までに判断することが分かった。
22時を過ぎると、五本飛ぶ飛行機の最初の便がキャンセルに。
これはダメたろうと諦めかけたが、残り四本の便は同じ航空会社で
キャンセルになると宿の手配を含め大きな出費となることから、粘りに粘るのだろうと思っていたところ
飛ぶことがアナウンスされた。
待ちくたびれた中国人旅行者から、思わず歓声と拍手が、湧き起こった。
それにしても、待つこと7時間。バスで10時間かかるそうだから、まだましか…。
フライトして50分、空港を出ると、空には月が輝いていた。
近くて遠いは、九寨溝。