私の青春時代は、お酒と煙草は大人の証で憧れでもあった。キューバの特産は、その二大嗜好品があまりにも有名。銀座のバーカウンターで葉巻を吹かしてブランデー。連れ添った妙齢の女性に、ラム酒ベースのカクテルをご馳走するシーンを連想してたが、そんな憧れと言うか妄想の実現には、いまだ至っていない。外見だけは似合いそうと言われるが、残念もう手遅れの歳。
ここハバナクラブは、ラム酒メーカーの名前を冠とした博物館であり、試飲をさせてくれ販売もするショップも兼ねている。ラム酒の原料となるサトウキビの栽培からラム酒造りまで、黒人奴隷にそれを従事させていた歴史が凝縮されていた。
試飲したラム酒は、年代が古いほうが酷が感じたが、やはりそれに連れてお値段も高くなる。因みに、写真のラム酒は、イタリアのベネチィアングラスに注がれており、お値段はなんと日本円で16万円する最高級品。手に届かない代物だが、お酒が強かったら喉が鳴っていたことだろう。




世界的な禁煙ブームで、公共施設だけでなくホテルやレストランなども、全面禁煙が日増しに増えている。今や家の中で吸うのも憚れる時代になってしまい、煙草呑みには肩身が狭い。ましてや葉巻は臭いも強く、シガーバーで吹かす姿を見かける以外は、ほぼ皆無の状態だ。
それでもお土産に葉巻を頼まれることがあるらしく、ギネスに認定された世界一長い葉巻81.8メートル巻いた人が実演しているお店は、繁盛していた。
煙草は吸ったり休んだりの繰り返しで、なかなか卒業できないが、葉巻を吸いたいほどのヘビースモーカーでもない。
私にとって、お酒も煙草も中途半端な嗜好品になっているが、適度な嗜みがストレスを解消してくれていると、自分に言い聞かせている。